profile

高野 経将

(タカノ ケイショウ)

経歴

  • 1936年(昭和・11)に東京都足立区千住で生まれ、現在は茨城県に住む。

  •  写真家の故・林忠彦氏が学校長であった日本写真学園の研究科で、「写真は恋人」と言い切るフォトコーディネーターの本多進次氏から、「写真を撮る」ことの意(こころ)を、写真に対する考え方から作品づくりのこだわり様まで徹底的に教わる。卒園後、林忠彦氏に師事。最後の助手として、写真家の生き方を身近で見聞しながら、写真家としての心構えを学ぶ。

  •  写真集「川の辺の町ー京都」の出版と、写真展「無情高瀬川」の開催を契機に、本格的にフリーとして活動を開始する。永遠のテーマは「人としての生き様」。写真を最も優れた自己表現の一手段として捉えている。

  •  どの様に生きていけば良いのか判らず自分が嫌いで不安だった頃、私は他の人の生き方を綺麗、汚い、良い、悪いと決めつけて見ていた。しかし、年月と共に少しずつ、自分が生きているのは父や母、その両親、そのまた・・・と人類の起源まで。その永い生命のリレーの結果「いま私がいる」と気づき、いつの間にか自分を大切に思い、好きになり、「人は面白い」と思うようになった。

  •  昭和、それは学童疎開組の洟垂れだった私には「必死と懸命」の時代だった。第二次世界大戦の中で父母や兄たちは、行き着く先は必ず死という道を駆けて逝き、生き残ったものは命を懸けて一食一食の糧を手に入れた。親は自分の食事を抜いて子を守り、子供は子供同士で庇い合って生き抜いた。

  •  私の最大の具体的テーマを「昭和の生き様」として、そのイメージを求めて撮り貯めている。生き様は単に人間だけでにあるのではなく、人に関わる全てにあると考えている。

  •  代表作品は「川の辺(べ)の町ー京都」の他、「視線の記憶」、「神垣の山路」(しんえんのやまみち)、「山里往来」、「水濤彷徨」(すいじんほうこう)など。そしてこのフォトギャラリー「アンビション」で展示中の「蜉蝣」(かげろう)。

  •  アマチュアの指導に尽くして20年経った。今では彼らの8割方はデジタルカメラだ。暗室をはじめ従来のやり方が全く通用しないデジタル写真だが、誰にも負けない好奇心で勉強し、優れた自己表現の手段として写真を撮り続けていく。

  •  日本写真協会、日本写真芸術協会、日本写真作家協会、茨城写真家協会に所属。

  • 〒300-1158 茨城県稲敷郡阿見町住吉2-5-65  TEL/FAX 0298-42-4172

メッセージ

蜉蝣(かげろう)

 イギリスがインド統治時代に世界にひろめたダージリンの紅茶。その茶畑が女王陛下の丘と言われた尾根の斜面にひろがる。丘の上の広場や色あせたペンキ塗りの木造建物等に大英帝国の面影が残る。
 朝霧の中、地面から這い出たような人の群れ。人混みを縫うように生ゴミを片づける少年。存在が不触のもの。不触の民と蔑まれ、行き交う人は身体が触れぬよう目を合わさぬように避けている。
 生まれによって生き方が限定されてしまう社会。その未来にはどのような希望があるのだろうか。
 煌めく光に人影が揺れるように、彼らの希望は蜃気楼(しんきろう)や逃げ水、そして蜉蝣のように捉えられないものなのか。
 生きる力の強い大人になれよとエールを送る。

作品


フレームマンProPhoto Gallery『アンビション』は営利活動を目的とせず、あくまでもご賛同いただいた作家様のご好意によって運営しております。作品に関してのお問い合わせには、弊社より作家様へお取り次ぎをさせていただきますが、その為のお手数料やマージンは一切いただきません。どうぞお気軽にお問い合わせください。